60歳は還暦ですが、80歳は何ていう?

60歳は還暦ですが、80歳は「傘寿(さんじゅ)」と呼ばれ、日本では長寿を祝う一つの節目として特別な意味を持っています。
この言葉の由来やお祝いの仕方について、詳しく解説します。
1. 傘寿の由来
「傘寿」という言葉は、「傘(かさ)」という漢字に由来します。この漢字を崩して書くと、上部の「八」と下部の「十」に分解でき、これを合わせると「八十」となります。
このため、80歳の祝いを「傘寿」と呼ぶようになりました。また、「傘」という字が古くから家族を雨や災いから守るイメージと結びついているため、
傘寿は家庭円満や健康長寿の象徴ともされています。
2. 日本における長寿の祝いの伝統
日本では、人生の節目ごとに長寿を祝う文化が根付いています。以下は代表的な長寿祝いの一覧です。
- 還暦(60歳):「十干十二支」が一巡し、生まれた年の干支に戻ることから新しい人生のスタートを祝う。
- 古希(70歳):「古希」という言葉は、中国の詩人・杜甫の詩「人生七十古来稀なり」に由来。
- 喜寿(77歳):「喜」の草書体が「七十七」に見えることから命名。
- 傘寿(80歳):「傘」の字の形が「八十」に由来。
- 米寿(88歳):「米」という字を分解すると「八」「十」「八」になることから名付けられた。
- 卒寿(90歳):「卒」の略字(卆)が「九十」に見えることから。
- 白寿(99歳):「百」から「一」を引くと「白」になることに由来。
3. 傘寿祝いの意義
傘寿は、人生の経験や知恵が豊富な年齢に達したことを喜び、これまでの健康とこれからの長寿を祈る大切な行事です。
特に80歳という年齢は、かつては非常に珍しい長寿とされていたため、特別な祝福が行われるようになりました。
4. 傘寿祝いの贈り物とお祝いの仕方
(1) 贈り物の選び方
- 黄色や金色のアイテム:傘寿の祝いカラーは黄色や金色とされています。これらの色は長寿や繁栄を象徴し、贈り物に取り入れることで華やかさを演出します。
- 実用的なもの:高齢者が使いやすいアイテム(暖かい衣類、座り心地の良いクッション、マッサージ器など)は実用的で喜ばれます。
- 思い出を形にした贈り物:写真アルバムや家族のビデオメッセージも心温まるプレゼントとして好評です。
(2) お祝いの方法
- 家族の食事会:レストランや自宅での食事会は定番です。
- 旅行や温泉:家族全員で温泉旅行や観光を楽しむことも、特別な思い出を作る方法として人気です。
- 趣味の時間を共有:本人の趣味を家族みんなで体験するのも良いアイデアです。
5. 傘寿祝いのメッセージ例
お祝いの席では、本人に向けた感謝や祝福の言葉が欠かせません。以下にいくつかの例を挙げます。
- 「傘寿のお祝いを心からおめでとうございます。これまでの長い人生で築いてきた知恵や経験を、これからも私たちに伝えてください。」
- 「80歳という節目を迎えられたことに感謝し、これからも健やかで幸せな日々が続くようお祈りしています。」
- 「これからも明るく元気な姿を見せてください。一緒に楽しい時間をたくさん過ごしましょう!」
6. 傘寿を祝う心の大切さ
傘寿のお祝いは、単なる儀式ではなく、家族の絆を深める機会でもあります。高齢者に感謝を伝え、その人生を尊重することで、家族全体が一体感を得られるでしょう。
また、こうしたお祝いは次世代に日本の文化や価値観を伝える場としても重要な役割を果たしています。
傘寿は80歳という節目を祝う大切な行事です。感謝と祝福を込めて、素晴らしい一日を過ごしましょう。